べトナム ホーチミン 情報 日常生活
ホーチミン市を中心にベトナムの歴史や町の様子をお送りします。
カテゴリ

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ファン・バン・ドン

11_20120810210154.jpg

Phạm Văn Đồng (范文同)
生没年1906年3月1日 ― 2000年4月29日

1955年9月20日から1976年7月2日まで
ベトナム民主共和国(北ベトナム)の首相。
南北ベトナム統一後も引き続き1976年7月
2日から1987年6月18日の引退まで
ベトナム社会主義共和国の首相を務め、
合計32年間に渡りホー・チ・ミン主席の
愛弟子としてベトナムの首相を務めた。

<1906年―1925年>
3月1日、ベトナム中部のクアンガイ省
モドゥック県ドゥックタン村の役人の名家に
生まれました。父はグエン王朝の官吏で、
大地主でした。

12_20120810210153.jpg
生家

ベトナム最高の名門校クオック・ホック高校
(フエ市)に学び、同時期に抗仏運動にも
参加しました。ホーチミン主席の後輩で、
同志のザップ将軍もクオック・ホック高校の
卒業です。

13_20120810210152.jpg
高校生時代(後列右側)

ハノイ大学に進学、卒業します。

<1926年>
3月4日に逝去した愛国者ファン・チュー・チンの
死を悼む学生集会に参加します。この頃か
ら共産党およびベトナム独立への関心を高め
、中国・広州へ向かい、国共合作で同地に
開校された黄埔軍官学校(校長・蒋介石、
副校長・周恩来)に入学。ベトナム青年革命
同志会にも参加してホー・チ・ミンが講義して
いた共産主義の訓練コースを受講します。
第1期生です。

14_20120810210151.jpg
ホー・チ・ミンが講義した共産主義の訓練コース

15


<1929年>
ベトナムに帰国した彼はサイゴンで「青年革命
同志会」の活動をしていましたが、フランス植
民地当局に逮捕され、懲役10年の判決を
受けてコンダオ島の監獄に送られます。

<1936年>
フランス本国に左派のブルム人民戦線政権
が誕生し恩赦で釈放されます。釈放後、ハノ
イで活動していた時、6歳年下のヴォー・
グエン・ザップと出会います。

<1939年>
9月 ヨーロッパで第2次世界大戦が勃発し、
フランスはインドシナ共産党員の弾圧を強め
ます。

<1940年>
ホー・チ・ミンが中国の延安を中心に活動して
いることを知ったファム・ヴァン・ドンはヴォー・
グエン・ザップと共に密かにベトナムを脱出し
延安に向かいますが、昆明の同志の家に着
いた時にホー・チ・ミンから昆明で待機するよう
連絡があり、同志の家で待機し、ホー・チ・ミン
と再会します。

3者でベトナム独立の具体的な話し合いが
深夜まで続きました。ヴォー・グエン・ザップが
軍事部門を、ファム・ヴァン・ドンが内政面を
担当することも、この時の話し合いで決まりま
した。
ホー・チ・ミンは2人に中国とベトナムの国境近
くにベトナム革命の基地を作ることを指示します。


<1941年>
ホー・チ・ミンがベトナムに帰国。ホー・チ・ミン
の指示でベトナム独立同盟(ベトミン)の結成
に加わります。

<1945年>
ベトナム八月革命の後、ホー・チ・ミンが
ベトナム民主共和国の建国を宣言しても、
フランスはこの独立宣言を認めませんでした。
ファム・ヴァン・ドンは新政府の財務相に任命
され、1954年までこの職にありました。

<1946年>
フランスからの独立を求めてフランスの
フォンテーヌブローで開催された独立交渉の
ベトナム側代表団長を務めます。

16_20120810210321.jpg
独立交渉のためフランスに向かう
ファン・バン・ドン

17_20120810210321.jpg
ホー・チ・ミンもパリにやって来ますが、この会
談は失敗に終わり、帰国後フランスとの全面
戦争が始まります。(ホー・チ・ミンの後方がフ
ァン・バン・ドン)

18_20120810210320.jpg
ハノイを占領されたベトミンは、一旦ベトナム山
岳地帯のベトバックに抵抗基地を移します。
左からファム・バン・ドン、 ホー・チ・ミン、 ヴォ
ー・グエン・ザップ

<1954年>
フランスは1946年からの第一次インドシナ戦争
において、1954年ディエン・ビエン・フーの戦い
で大敗北を受け、5月から
ジュネーヴで和平会談が始まります。副首相兼外相に
就任したファム・バン・ドンはベトナム民主共和国新政府の
代表団を率いてパリに向かいホー・チ・ミンの指示受け
て条約締結の交渉を行います。

<1955年>
9月、第1期第5回国会において、ホー・チ・
ミンが兼任していた首相職を継ぎ、以降32年
間に渡りベトナムの首相を務めます。

19_20120810210733.jpg
執務するファン・バン・ドン


20
外国人記者団のインタビューに答えるホー・チ・ミン
「今 この国を動かしているのは彼だよ」

ファン・バン・ドンは中華人民共和国政府とも
緊密な関係を保ち、アメリカのリンドン・ジョンソン
及びリチャード・ニクソン政権期には、戦闘終結
のための和平会談に関わりました。


<1969年>

21_20120810210955.jpg
5月 ホー・チ・ミンの後継者とされている党第
一書記、レ・ズアンと話し合うファン・バン・ドン

22_20120810210954.jpg
9月2日 ホー・チ・ミンが死去します


<1973年>

23_20120810210953.jpg
ベトナム和平パリ協定調印後、1973年2月
10日 アメリカのキッシンジャー大統領首席
補佐官のハノイ訪問で会談するファン・バン・ドン


<1975年>
サイゴン陥落後はホー・チ・ミン主席を引継
いだレ・ズアン政権によって次第に権力から
遠ざけられていきまます。

1987年までファン・バン・ドンは首相を務
めましたが、この時期の首相ポストは飾り物に
なっていました。党が全てを決定する社会主
義国にあって、政府の長に実権は与えられま
せんでした。レ・ズアン党書記長とレ・ドク・ト
政治局員がすべての権限を握っていて、ヴォ
ー・グエン・ザップ将軍でさえ、深慮遠謀に長
けた彼ら二人組の前に手も足も出ない状態
であったといわれています。

元「ニャンザン」副編集長で亡命したタイン・ティン
(ブイ・ティン)によれば、かつてファム・ヴァン・ドン
は、「私は最年長の首相だが、最も非力な首相で
もある」、「私には権力がないから、しゃべっても誰
も聞きやしない。次官の交替だって、私はただ提
案するだけで実権はない。大臣の選出に至っては
推して知るべしだ」と不満をこぼしたことが再三あ
った、
「ファム・ヴァン・ドンは、政治局の中で最も寡
黙な人である。おそらく恥ずかしい思いで、あ
らゆる権力争いや派閥を外側から眺めてい
るのだろう」。と著書で述べています。

<1981年>
スタンレー・カーノウとのインタビューで、ファン・
バン・ドンが述べた有名な言葉があります

「ええ、我々はアメリカを打ち負かしました。しか
し今、我々は様々な問題に悩まされています。
食糧も十分ではありません。我々は貧しい、発
展途上の国家です。あなたもご存知のとおり、
戦争を遂行することは簡単です。しかし、一国
を運営することはとても難しいのです。」

24_20120810210952.jpg
インタビューに答えるファン・バン・ドン
このノンタビューはWEBで公開されています。


<1987年>
第6回共産党大会において、ベトナム独立の
第一世代の引退に際し、戦友ザップ将軍と
共に彼も引退します。

引退後
公的機関からは引退したものの、彼は1997
年まで、党中央委員会顧問を務め、しばしば
汚職を止めるため、大きな努力をするよう党
幹部に働きかけています。


晩年まだ元気だった頃、ファン・バン・ドンは重
い鬱病にかかった夫人をかばいながら、よくホ
アンキエム湖畔の公園を散歩して、読書をす
るのを楽しみにしていました。若き日に彼が身
につけたフランス風の教養は、ホー・チ・ミン主
席との人間的ふれあいを厚みのあるものにし
ましたが、その後の共産党内にあっては、かえ
ってファン・バン・ドンの教養が「軟弱」に写って
しまったようです。

晩年は視力を失い(白内障らしく、全視神経
が機能しなくなってしまっていた)。人民服に黒
いサングラスをかけた姿が、至高な雰囲気を
漂わせていました。手を使うことができず他の
者が彼の言葉を代筆しています。

<2000年>
5月2日、ベトナム政府は、ファン・バン・ドンが
数ヵ月の闘病生活の後、4月29日午後11
時10分老衰のためハノイで死亡したことを
発表しました。94歳でした。


彼の死は4月30日の南部解放記念行事
が終わるまで発表されませんでした。

5月6日に記念行事と葬儀がハノイで執り行
われました。そこには長年、ホー・チ・ミン主席
の愛弟子として共に働いたザップ将軍が静か
に見送っていました。

25_20120810210951.jpg
白い軍服で敬礼しているのがザップ将軍
26_20120810211020.jpg


2009年、生家の近くに建設された記念館
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://vietkon.blog73.fc2.com/tb.php/366-04cd6189
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。